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『業界の現状分析から業界の未来を生き抜く正しい戦略を描く』
~保険代理店・FP事務所 実践経営レポート~
船井総研 保険チーム
皆さん、こんにちは。
船井総研保険チームの楊肸蕊です。
前回の続きをお送りします。
2.「「想い」をカタチにする行動力」
会社として、一番大事であるのは「ミッション・ビジョン・バリュー」(MVV)です。
まず最初に、皆さまには心から「経営者」になると、決めてほしいと思っています。
皆様は名刺上で「代表取締役」と記載し、経営者であるかと思いますが、本当に経営者の役割を行っていますでしょうか?
仕事内容としてはそうではない方が多いように見受けられます。
我々にご相談いただくときに、営業テクニックの話を聞いてこられる方が多いです。
10名未満の保険代理店に関しては、
営業の実績を上げてきた方が、独立された方が多いですので、
当然ながら、当然営業テクニックを身に付けられ、自分の数字を作り出し、自分の数字 = 会社の数字というケースが多いです。
自分が稼いでこないと、会社の収益が上がらないという状況です。
だから、枝葉である営業テクニックをすごく勉強されている保険代理店の社長さんが多いと思います。
はっきり言いますと、社長は枝葉を勉強し続ける限り、なかなか10名の壁を超えないです。
「心技体」という言葉があります。
心は、社長がやりたいこと、なりたい姿です。つまり、ミッション・ビジョン・バリューです。
そして、技は、戦略・戦術です。そして体は組織を指します。
会社にとって、重要なのは、社長が何をやりたいかです。
そこを決めない限り、技の部分だったり、体である組織のところまで、落とし込むことは難しいでしょう。
「やりたい」ということは、会社によってそれぞれ違いますが、正解はありません。
テクニック論や、組織は変わります。
一番業績が上がりやすいのは、やりたいことがはっきりしていることです。
そうすると、的確に手段や方法を提案できます。
心を明確してなくて、技と体を強化しても、長続きしないケースが多いです。
心を決める判断基準は社長の好きか嫌いかです。
正解はありません。
外野の意見やメディアの意見とかではなく、自分の判断です。
経営理念を立てていますが、なかなか落とし込めない方が多いです。
その理由は、結局なところ、あまり好きではないということなのではないでしょうか。
営業マンと経営者は違います。
経営者とは、自分がやりたいMVVを作って、それを落とし込みにいく仕組みと制度を作っていく人です。
混同しないでほしいのは、営業するのは経営者ではないです。
営業するのは、営業という職種の人たちです。
経営者というのは、「経営者」という職種です。
会社展開のスピードを上げるため、
落とし込み担当と制度・ルール担当を2人で役割を分担しています。
経営者としてのルールと仕組み作り、落とし込みの時間を
1か月とか、3か月、半年の単位で見たとき、どれぐらいの時間を作れていますか。
10人前後の会社の社長さんの仕事時間を拝見すると、営業の時間は圧倒的に多いと思います。いかがでしょうか?
安定的な会社の仕組みを作ってみたいなら、改めて自分の仕事時間を見直してください。
いきなり、100:0というのは難しいと思いますが、極力6:4か7:3くらいの割合で経営者としての制度作りとか、ルール作りとか、落とし込み時間の割合を増やしに行ってください。
これは経営者になると決めることの一番大事なところです。
落とし込みに関しては、非常に大事であるのは伝える力と伝わる努力です。
伝える力と伝わる努力をぜひ身につけていただきたいです。
社員の方に対して、「この前言ったじゃないですか」と言ってしまった経験はありませんか?
何回も同じことを言っても、同じことを振り返しています。
社員に対してだけではなく、お客様にもあるかもしれません。
それは、伝える力がない、又は伝わる努力をしていないと認識していただいたほうがよいかもしれません。
最近略称言葉が多いので、最近の横文字やIT用語などは、注意したほうがよいでしょう。
簡単な言葉で、誰でも理解できるよう説明するのは重要です。
社員に対してもそうですし、お客様に対してもそうです。
そう考えると、口だけで伝えるのと、何か書面等見える形にして伝えるのと、どちらが伝われるのでしょうか?
そういったことから、ホームページを作ったり、会社案内だったり、営業ツールを作ったほうがいいです。経営理念をしっかり明文化し、ストーリー化する。その方が、ヒトに伝わりやすくなります。
また経営者として、同じことを伝えるにしても、階層ごとに伝え方を変えたほうがよいでしょう。
例えば、
マネジメント層に対しては、経営の勉強をしてほしいので、経営の専門用語を交えて伝えていく。
若手に対しては、マンガとか分かりやすい物を利用して説明するといったイメージです。
これが伝える力と伝わる努力です。
世の中に自分がやりたいことを浸透させていくわけです。
その中で、やらないといけないことは、
まず自社象徴的なものを1つ決めることです。
保険代理店としては、どこの代理店も取り扱い商品は一緒で、あなたの会社で買ってもらう理由が必要です。
その時、あなたの会社から買ったとき、他の会社と何が違うのでしょうか?
それを作っていかないことには、地域内のジェアアップはなかなかできないです。
ですから、自社を象徴する行動を1つ決めて、それをまず徹底するとよいでしょう。
いざ保険を頼もうと思った時、一番最初に、「OO代理店さんにお願いしよう」、「OO代理店さんがいい」というように思っていただくことが非常に大事です。
このためには、分かりやすい、象徴する行動を決める必要があります。
社長はマネジメントの仕事を注力してほしいです。
マネジメントの仕事というのは、幹部を育てることです。
誰を役職者にするのかを決め、育成していただきたいのです。
その人間をそれぞれの役割を分けて育てにいくのです。
幹部に対して、社長の仕事を教えながら、移植していきます。
そうすると、自社の社員を巻き込み、会社理念が浸透していきます。
あらためてポイントをまとめます。
「次世代保険代理店経営者に必要な力」とは、
1.時流をキャッチする能力
2.「想い」をカタチにする行動力
o「強い想い」=ビジョン
o「社員を巻き込む力」=伝える能力と伝わる努力
ここまでお読みいただき誠にありがとうございました。
最後までお読みいただき誠にありがとうございました!
以上