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『業界の現状分析から業界の未来を生き抜く正しい戦略を描く』
~保険代理店・FP事務所 実践経営レポート~
船井総研 保険チーム 岩邊 久幸
皆様、こんにちは。
船井総研の岩邊です。
前回の続きをお送りします。
2週に渡って、MVVの構築をしなければ、人材育成ができず、結果的に業績を上げる、
そして企業規模の拡大がしにくいということを書かせていただきました。
ミッションとビジョンに基づき、経営戦略を決め、どのような布陣で戦っていくのか、つまり組織戦略を作ります。
そして、年毎の数値計画を決めていきます。
この数値計画というのは、例えば5年後10億円100名という目標を立てたときに、
1年目は〇〇億円、〇〇名、2年目は〇〇億円、〇〇名というように、マイルストーンを決めるといくことです。
先日、MGCというマラソンオリンピック代表を決める大会ありましたが、
マラソンでも5kmのラップタイム、10kmのラップタイム、ハーフのラップタイムをいうものを基準にして
ゴールの予測タイムを割り出しています。
それと同様です。
それに基づき、日々の戦術を決めていきます。
戦術は、大きくはマーケティング戦略、つまり集客、
マーケット開拓と営業とマネジメント戦略、つまり採用と育成の2つに分かれます。
マーケット開拓はつまりチャネル戦略です。
ショップを展開するというのも一つです。
そして、WEBを活用するというのも一つです。
提携先開拓による紹介チャネルというのもそうですし、TELアポ・飛込というものもそうです。
最もゴールにばてることなく、早くスムーズに到達するための手段は何か、
それをトライアンドエラーで構築していきます。
そして、同時並行で進めなければいけないのは、採用と育成です。
保険代理店は、労働集約型の商売ですので、ヒトを増やさないと売上が上がらない仕組みです。
よって、定期的に採用する必要があります。
そのときに、新卒が良いのか、中途が良いのかという議論になります。
目先のことを考えると、中途採用が良いかもしれません。
が、中途は色々な癖がついているものです。
会社の仕組が定着しにくいという課題があります。
そして、新卒は真っ白な分、素直で会社のやり方をどんどん吸収していきますが、いかんせん時間がかかります。
新卒は長期的な社風の醸成を、中途は短期的な成長を目的とすると良いと思います。
どちらにしても、商売の基本は安く仕入れて、高く売るというというのが原則です。
よって、新卒にせよ、中途にせよ、安い人件費で採用し、
稼ぐ人材に育てていくというのが、最も収益を作り出すコツといえます。
そして、もう一つ見ておかないといけないのが、離職率です。
社員1人当たりの収益というものを是非みていただきたいと思います。
Aさんは、自社に合計いくらの収益を生み出してくれたのか。という視点です。
年間平均1000万円の売上しか作ってこないが、10年間働いてくれている人間と、
2000万円作ってくれるが、3年で退職した人間。
労働分配率を60%と仮定すると、前者は4000万円の収益を上げてくれているのに対し、
後者は2400万円の収益となります。
当然、一人当たり採用コストというものもかかってきます。
どちらが良いかといえば、前者の方が良いことになります。
年収というのは、上げることは簡単ですが、下げることはとても難しいです。
ですから、目先の売上も当然大事なのですが、
それ以上にいかに長く働いてもらえるかということを考えた方が、企業としては収益性が高くなるのです。
よって、ヒトが辞めない会社になる必要があるのです。
そのためには、しつこいですが、MVVの構築というのがとても大事になってくるのです。
いかがでしたでしょうか?
MVV構築というのは、重要性が高いですが、緊急性が低い仕事です。
よって、なかなか時間を割いて取り掛かりにくいテーマかもしれません。
しかし、この仕事こそが、本当の意味で、経営者の仕事といえます。
是非、チャレンジしてみてください。
誠にありがとうございました。
以上
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