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『業界の現状分析から業界の未来を生き抜く正しい戦略を描く』
~保険代理店・FP事務所 実践経営レポート~
船井総研 保険チーム 岩邊 久幸
皆様こんにちは。
船井総合研究所の岩邊です。
令和元年がスタートしました。
いかがお過ごしでしょうか??
私は令和元年初日である5月1日から、4日間、中国の深圳に企業視察に行かせていただいておりました。
50名弱の経営者の皆様と弊社社員10名ほどの規模感での視察です。
中には、東証一部上場企業オーナーや年商数百億円規模の経営者・役員もいらっしゃいます。
我々保険・FP研の会員企業様も3名の社長様がご一緒されました。
私は、今までアメリカのサンフランシスコ・ロサンゼルス・シアトル・ニューヨーク・ボストン、上海、デンマーク等の北欧に、
IT・金融・クリエイティブ・街づくり・働きがいのある会社づくりといった観点で企業・大学視察に伺う機会がありましたが、
どの都市より深圳という街・所在している企業の「びっくり度」が高かったというのが事実です。
びっくり度というのは、想像・イメージと現実のギャップと認識していただければと思います。
まず、深圳市は、香港の真上に位置します。
1979年に成立し、約2000㎢の面積ですから、東京とほぼ同じくらいの大きさです。
そして、人口は1300万人ということで、人口においてもほぼ東京と同じくらいです。
深圳市のGDPは36兆1270億円と、東京の約1/3ですが、
一人当たりGDPにおいては、中国の都市で初めて1万ドルを突破した街です。
輸出額においては、約25兆円ということで、24年連続中国で1位です。
北京市・上海市・広州市とともに、経済特区に指定されており、中国本土の4大都市のひとつであり、
「中国のシリコンバレー」、「ハードウェアのシリコンバレー」と呼ばれております。
街を歩いていると、おじいさん・おばあさんといった所謂シニア層が数少ないことに気づきます。
伺ってみると、日本国民の平均年齢は、45歳に対し、深圳市民の平均年齢は32歳とのこと。
ちなみに、中国全土の平均年齢は36歳とのことです。
地理上では、国際金融・貿易センター・国際航空ハブである香港の上に、経済特区として経済中心都市の深圳があり、
その北西には、中国全土の交通ハブである広州市があり、広州市の南側には製造業の拠点が集まる珠海があり、
その南には、エンターテインメント都市であり、ポルトガル語圏国家とのプラットフォームであるマカオがあります。
中国では、香港・深圳・珠海・マカオの珠江口を囲んだデルタ都市圏を大湾区と呼び、
この大湾区経済圏で7000万人のマーケットが存在します。
1979年に鄧小平氏が唱えた改革開放からこの大湾区は東京(首都圏)、ニューヨーク、サンフランシスコという
世界の港湾経済都市圏をモデルとしながら、育成してきたとのことです。
新しい技術を産み出し、育成し、世の中に出していく、そしてその頻度を上げていくためには、
行政のバックアップとお金、そして優秀な人財が必要になります。
北京大学や上海工科大学といった中国のエリート層や欧米のエリートを集めるために、
深圳に全世界からサテライトキャンパスを誘致しています。
そして、ベンチャーキャピタルや投資ファンドを誘致し、そして働きやすく、
またそういった面々とコミュニケーションが取りやすい所謂シェアオフィスという場づくりを行っています。
こういったインキュベーションの仕組のことを「エコシステム」と呼びますが、
深圳ではこのエコシステムが出来上がっています。
よって、ユニコーン企業という言葉を聞いたことがあるかと思いますが、
時価総額10億ドル以上で未上場のベンチャー企業のことをいいますが、
このユニコーン企業が深圳には62社あるといいます。
この数は、アメリカの半数、ヨーロッパの2倍の企業数とのことです。
ちなみに、日本は・・・1社のみです。上場しましたが、メルカリです。
こんな深圳という街の代表的な企業である、
時価総額ランキング世界7位のアリババ(アリババは正確には、本社広州市)、
そして8位のテンセント、22位であり、保険業界世界一の中国平安グループ、
民間用ドローン世界シェア70%を占めるDJI、その他多くのベンチャー企業を視察・講演を受けてきましたので、
今週を含め、5回にわたり、共有させていただければと思います。
また来週も楽しみにされてください。
ここまでお読みいただき、誠にありがとうございました!
以上
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