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『業界の現状分析から業界の未来を生き抜く正しい戦略を描く』
~保険代理店・FP事務所 実践経営レポート~
船井総研 保険チーム
2018年末に、日本郵政が、アフラック・インコーポレーテッドに対して、
2019年中に2700億円の出資により、発行済み株式の7%を取得することを表明しました。
日本郵政は、2008年からアフラックのがん保険の取扱いがありますが、
この出資受け入れに伴い、主力のがん保険の営業で連携を続けるほか、
新商品の共同開発、国内外での共同投資などを検討する。
資産運用での協力も視野に入れるとのことです。
また、日本生命が1月、2019年夏に立ち上げる保険ショップ(来店型販売代理店)向け保険会社として
「はなさく生命保険」を設立すると表明しました。
これまで、「ライフサロン」などで来店型保険ショップの展開を進めていましたが、
はなさく生命は医療保険や、病気やけがで長期間働けなくなったときに保障する就業不能保険などの開発を検討し、
ニッセイブランドから離れた開発・販売戦略を敷く戦略をたてました。
以上のように、2019年早々、保険会社各社の動向として、
マーケットの拡大を共通課題に、チャネル戦略の多様化が見受けられます。
前者の日本郵政とアフラックにおいては、
全国で2万4千を超える郵便局の店舗網を超えるマーケットを強みとして、
これまでに開拓されてこなかった僻地にも営業力を浸透させることが可能となります。
首都圏をはじめとする都市部については、マーケット開拓はレッドオーシャンとなっており、
消費者側はたとえば「保険商品の検討」というひとつのニーズにおいて、
様々なチャネルの選択肢と頻繁に接触しています。
しかし、一方で、地方においては、消費者のチャネルは限られていいます。
消費者のニーズが潜在化しているといわれる理由は、
チャネルの選択肢が乏しいということもひとつの要因であるといえるでしょう。
それでは、地方の保険代理店が、保険商品の加入というニーズを抱えていると思われる消費者に対して
どのようなアプローチができるか、言い換えれば、消費者にとって、保険商品の検討について
どのような選択肢があるのかということを戦略的に考える必要があります。
例えば、地方の生活に欠かせない自動車に付随して考えてみると、自動車を所有する人は、
自賠責保険、車検、メンテナンスといった必要性が断続的に発生しています。
そうした目的をもって、消費者は自動車販売業や自動車修理業などの事業者に頻繁に接することとなります。
こうしたような、生活に欠かせない事業を営む企業が、
消費者とのリレーションを構築することは困難なものではなく、
上記の業界については、「自動車販売→自動車点検→自動車保険→生命保険など他の保険」
といったプロセスで顧客との取引の可能性を深化させることができるでしょう。
以上のような顧客との取引の深化は、地方の事業者にとってはより可能性が大きく、
有利であるともいえるでしょう。
ですので、このように事業者は顧客とのチャネルを考えるときに、
顧客がどのような目的をもって自社に接触してくれるか、
といった顕在化したビジネスマッチングを模索することが有用といえます。
また、社員については、なぜ顧客との取引を本業から副業的な事業まで拡大させていきたいのか、
という理由を本質的考えていく必要性があります。
最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。
以上
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