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『業界の現状分析から業界の未来を生き抜く正しい戦略を描く』
~保険代理店・FP事務所 実践経営レポート~
船井総研 保険チーム
本日は、M代理店の経営相談。
独立後まだ日も浅く手数料は1000万円程度の代理店。
50歳以上の代理店の経営者にとって、20年後の自社の姿に対する思いにおいては次の2通りの方がいる。
自分の企業として残したいか残したくないか。
もちろん皆さん独立を決意された方々であるので、自分の企業を拡大し、引退したのちも会社として残したいと思われている方は多い。
一方でそれを本気で考えてはいない方もいれば、そもそも他に集約されてもいい、その方が従業員も幸せであると考えている方もいる。
その思いには正解はなく、社長のビジョンであるので、それぞれのビジョンに向けて準備していく必要があることに変わりはない。
ただ問題があるのはビジョンがあやふやな場合と、自社の名前として会社を残したいと思ってはいるが、
それを達成するための計画を立てていない場合である。
今後の保険業界において永続する企業を創造するには、自社の名前として従業員の幸せを守るためには、生半可な覚悟と戦略では難しい。
組織の拡大とそのための仕組化は必須であり、若い人材が入りたくなるような会社づくり、そのためのわくわくするようなビジョンも必須である。
上記のことを成し遂げるには今までと同じことを同じスピードでやっていても到底達成することはできない。
そして上記のような組織拡大の根底的なところはある程度の投資と時間が必要でもある。
そこで即時まではいかないが中期的な目線で新規顧客を生み出す新しい取り組みと仕組みに挑戦してみることをおすすめする。
では具体的にはどのような取り組みを始めればよいのか。
答えは自社の強みにある。
業績が横ばいのなかでもうまくいっている取り組みは何なのか、他社よりも少しでも優れている部分はどこなのか。
今まで私がお会いしてきた企業でこれを発見できなかった企業はない。
絶対に答えは隠されている。
できていないところの方がそれはたくさんある。
課題ばかり目に留まってしまうのももちろん仕方ない。
しかし人間関係でも言えることだが、良いところに目を向ける方が経営も人生も楽しいし必ずうまくいく。
船井流は長所伸展法であり、プラス発想である。
良いものに目を向ける。
問題に目を向け短所是正するのではなく、自社のいいところは何なのか、再度目を向けてほしい。
私は初めてお会いする企業様でも、経営相談のなかでは一通り話を伺ったうえで、必ずその企業の長所を伝えるようにしている。
それは私だから見える長所があるからである。
毎日いろいろな代理店を見ているからこそ他にはないものが見えるのである。
ただ、コンサルタントにしか見えないかというとそうではない。
従業員と再度、「うちの会社のいいところ」というテーマで意見を出し合ってもいいし、
知り合いの代理店の社長に話を聞いてもらっているなかで見えることもあると思う。
大事なのは自社の短所の是正にばかり目を向けないこと。
自社のいいところは何なのか、そこに目を向ける意識を持つこと。
強みが明確になってきたら、そこに資源を少し多めに投資する。
そして強みを深堀するような新たな施策を考える。
大事なのは尖らせることである。
先ほど述べた長期的なビジョンや仕組み化、若い人材の採用もすべて、組織の拡大において大切なのは尖らせることである。
尖らせる部分の答えは新たに考え出すものではなく、すでに自社のなかに必ず隠されている。
以上
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