船井総研保険チームの渋谷です。
去る、1月29日に国内保険会社で副業代理店向けの研修を実施してきました。
これは、自動車販売業、修理業、車検、板金などを担うモーター事業で、保険代理業を副業としている代理店向けに、当船井総研がオーガナイザーとして研修を実施しているものです。
こうしたチャネルは、おもに自動車保険を中心とする損保代理店として、従来から損保代理店の中でも多くを占めるチャネルでしたが、こうした損保代理店においても生保の販売プロモーションの施策を行っています。
損保系副業代理店も生保販売資格を従来から保有していたわけですが、このようなチャネルが第三分野などの生保分野の商品を積極的に販売するということは、セールス側も顧客側からしても考えにくいものがありました。
我々が、この現状において考察しているのは、「副業代理店の営業レベルが専業代理店を凌駕するものであれば、顧客開拓の余地は十分にあるのではないか。」ということです。
この研修では、モーター代理店といわれるこうした副業代理店に対して、生保獲得プログラムを策定して、指導を行っています。
毎回、保険会社の代理店において、損保系副業代理店でありながら、生保契約件数が抜きんでている代理店に講演を依頼し、そのノウハウを参加者に伝達しています。
1月のプログラムでは、神奈川県海老名市の創業40年の自動車修理業を営む副業代理店に、講演いただきました。
数年前までわずかな生保契約数を現在までに数十倍まで引き上げており、また、その営業スキルは専業代理店に劣らない工夫と努力をされていました。
一般的に生保販売に至るまでには、自動車修理・車検⇒自動車保険契約⇒自動車保険更改⇒生命保険 となるプロセスですが、この代理店の取り組みのポイントとしては、
①損保更改手続方法を、電話募集主体から全件対面募集に
②損保更改手続きの流れを、「会社案内」⇒「更改手続」⇒「情報提供」に
③損保満期リストを活用した毎月ミーティング(他種目提案先選定)を徹底
④生保売上目標を「四半期ボーナス獲得」に据え、コンスタント販売が定着
⑤保険部専任スタッフの増員(フロント女性⇒研修生⇒保険専任化)
⑥保険部専用の来店型事務所新設
といった形で、独自強みを引き出しています。
また、とくにこだわっているのが、「会社の理念の共有」であり、それを社員とお客さま双方に流布することを徹底しています。「なぜ生命保険の提案をするのか」、「なぜその保険商品を提案したいのか」といったスタンスを常に掲げて業務に勤しんでいます。こうした、基礎的ともいえる価値観は、キャリアが長く、またプロ意識が高い営業員ほど年とともに廃れていってしまいがちです。
プロ代理店を展開する、経営者さまも、「なぜ保険を売るのか」といった基礎理念を改めて、再確認し営業に展開していっていただきたいと思います。